ロコモ(ロコモティブシンドローム)の話(3)~簡単な運動を毎日続けることでロコモ予防~

ロコモのお話が続いていますが、ずっと「予防しましょう!」と言ってきましたので、

今日は、その予防についてお話ししたいと思います。

 

ロコモ予防には、なんといっても、運動です。

運動の他にも、高カロリー・高脂肪食を避けて、骨や筋肉を強くする栄養素が豊富な食事を

心がけることも大切ですが、やはり、運動を毎日の習慣にすることが一番です。

 

運動といっても、汗水垂らして何十分もヘトヘトになるまで・・・というようなものは必要

ありません。基本は、

 

1)体幹を鍛えてバランス力をつける「片脚立ち」

2)最も大きな筋肉である太ももの筋肉をつける「スクワット」

この2つを、毎日、続けることです。

 

片脚立ちもスクワットも、自分の現在の状態に合わせた強度で、頑張りすぎず、無理なく行う

ことが大切です。

1)片脚立ちは、転倒しないように、必ずつかまるものがある場所で行いましょう。

  下腹に力を入れて姿勢をまっすぐにして、床に足先がつかない程度に片脚をあげます。

  左右1分間ずつ、1日3回。

  無理して高く脚をあげる必要はありません。

 グラグラしても大丈夫です。何かにつかまりながらでも、このグラグラした時に、

 「倒れないようにしなくては!」と筋肉が頑張ってくれることで、体幹力が強化されます。

 

2)スクワットは、肩幅より少し広めに足を広げ、つま先を30度くらい開いて立ちます。

  息を吐きながら、ゆっくりとお尻を後ろに引くようにして、膝を曲げて体をしずめて

  いきます。

  ちょっと後ろに置いてある椅子に座るような感覚です。

  息を吸いながら、ゆっくりと膝を伸ばしていき、もとの状態に戻ります。

 これを5~6回繰り返して、1日3回。

 

  この時、次の点を注意して行って下さい。

   1.曲げた膝がつま先よりも前に出ないこと、

   2.膝とつま先は同じ方向に向いている(膝が足の人差し指の方向に向いてる)

   3.膝への負担が強くなるため、膝は90度以上は曲げないこと

   4.太ももの前や後ろの筋肉にしっかり力が入っているか、自分で意識して行うこと

 

お教室では、体の状態によって、片脚立ちもスクワットも、椅子の背をつかんで行っています。

慣れてきたり、筋力がついてきたら、ふくらはぎの筋力強化や、さらに下肢の柔軟性・筋力

強化、バランス能力の向上を目的とした運動を、少しずつプラスしていきます。

 

最初から、たくさん行う必要はありません。

種類や強度よりも、今の自分ができるものを、毎日続けていくこと。

これが、ロコモ予防の基本です(*^^*)