マインドフルネスで,生活の質を高める

気温はもちろん,リオオリンピックのアツさもすごいですね!

連日のように,日本選手の活躍が伝えられ,メダルの数だけでなく,

選手の方々の気迫と情熱に胸を打たれます。

 

オリンピックという舞台では,通常の試合以上に,「国の期待を背負って」

という大変なプレッシャーにさらされることでしょう。
その大きなプレッシャーに打ち勝ち,練習の成果はもちろん,自分の中に

眠っているであろう力までをも最大限に引き出し,勝負に挑む。
二度とはこない,この一瞬に全てをかけるーー。

 

こうしたスポーツの世界の厳しさと,その厳しい世界に身を置く選手の姿を

目にする度に,「いま,ここに生きる」というヨガの教えが胸をよぎります。

もう変えることなどできない過去でもなく,まだ起こってもいない未来でもなく,

目の前にある,今,この時に全てを注ぐ。

この教えの実践が,過去の心の大きな傷(トラウマ)や,不安症などの克服にも

有効であることが,近年注目されています。

 

ビジネスの世界でも,著名人がパフォーマンスの向上のためにヨガや瞑想を

実践していたというエピソードがよく紹介されていますね。

特に最近は,「マインドフルネス」という言葉をマスコミ等で見聞きするという方も

多いのではないでしょうか。

 

マインドフルネスとは,仏教の精神修養の核となるものとされていますが,

「今」という瞬間に完全に注意を集中することです。

日本マインドフルネス学会では,「今,この瞬間の体験に意図的に意識を向け,

評価をせずに,とらわれのない状態で,ただ観ること」と定義しています。

 

自分ではどうすることもできない過去や未来に思いを馳せては,悲しんだり悔んだり,

不安になったりすることは,自分でストレスを作り上げているのと同じです。

今,目の前にあること,今この瞬間に,注意を注ぐことで,過去の失敗や未来への不安

など浮かぶことなく,心が安定し,集中力が増し,ストレスにさらされることもなく,

自分の中にある可能性を最大限に引き出すことができるのです。

 

マインドフルネスの実践となると,今を生きるとか,この瞬間に意識を集中するとか,

なんとなく難しそう・・・と思われるかもしれませんが,実は身近なものから始める

ことができます。

それは,呼吸です。

 

意識していなくても,私たちの体は自然に呼吸をしてくれています。

普段の生活で,あえて呼吸を意識することなどないでしょう。

この「あたりまえ」の呼吸に意識を向け,集中させ,呼吸による体の動きを感じとります。

頭の中には,いろいろな思いが浮かんでくると思いますが,それでもかまいません。

その思いにズルズルと引きずられることなく,淡々と,「あぁこんなこと思ってたのか」と

客観的にみて,そしてまた呼吸に意識を戻していきます。

 

ヨガ教室でも,必ず,レッスンの最初と最後に,この「呼吸を意識すること」を行います。

過去や未来ではなく,今,この瞬間に意識を集中させる。

評価はせずに,ただ,ありのままの状態をみて,受け止める。

 

最初は戸惑いをみせていた生徒さん達も,今では,みなさん,マインドフルネスを実践

されています。

 余分なことを考えずに時間があっという間に過ぎた

 ものすごい集中していた

 周囲のことなど全く気にならなかった

 頭がスッキリした

 気持ちが楽になった

 イライラ感が消えた

生徒さん達も,レッスン後によくこんなことを話されています。

 

呼吸だけでなく,食事をする時,歩いている時などでも,マインドフルネスは実践できます。

皆さんもぜひ,日々の生活の中で,5分でもいいですから「今,に意識を集中する」ことを

取り入れてみましょう。

そして,関心のある方は,ぜひ,お教室にもいらしてみて下さいね☆