ヨガはスポーツ??

日本の獲得メダルが過去最多となった,リオオリンピック。

メダルの有無に関わらず,選手の皆さんの「やり遂げた」という笑顔と,

次の東京オリンピックに向けた希望と決意に満ちた頼もしい姿に,

こちらまで勇気と希望が沸いてくるのを感じました。

 

今年の夏は,オリンピックに高校野球に・・・と,普段あまりスポーツを

されていない方達も,スポーツを身近に感じられたのではないでしょうか。

年齢に関係なく,スポーツクラブなどで,実際にスポーツを楽しんで

いらっしゃる方も多いと思います。

 

そうしたジムに通われている,もしくは通われていた方などから,

「ヨガはジムで受けたことがあるし,スポーツなんでしょう?」

「ヨガとストレッチは何か違うの?」

と聞かれることがよくあります。

今回は,ヨガとスポーツの違いについて簡単にお話したいと思います。

 

ヨガが,「スポーツではないのかな?」と思われるひとつの大きな要因は,

そのポーズだと思います。

体を動かして,時には,「えっ!足,どっち向いているの!?」みたいなポーズを

目にすることもあるのではないでしょうか。

 

ヨガでは,こうした体を動かすこと,体操のようなことを「アーサナ(アサナ)」と言います。

スポーツでは一般に,激しい動きや,肉体的,精神的に限界まで追い込んだりしますが,

ヨガのアーサナ(アサナ)は,全くその反対になります。

呼吸を意識し,ゆっくりとした動きで筋肉を動かし,保持し,開放・・・を繰り返しいきます。

緊張と弛緩を繰り返すことで,血流等の流れを良くし,無駄な緊張を解いていきます。

 

そして,ヨガのアーサナの最も大きな特徴は,肉体だけでなく,心にもアプローチしていく

ということです。

本来ヨガのアーサナ(アサナ)は,ヨガの最終目的である「解脱」に向かうために行う,

ひとつのステップに過ぎず,長時間の瞑想に耐えうるだけの強靭な心身をつくるための

ものです。

 

体を動かしながら,ポーズをとりながら,自分の肉体だけでなく,心にも向き合います。

 

ですので,柔軟性や年齢などは全く関係なく,現在の自分の心身と向き合い,受け入れて,

そして常に安定している心の育成を目指します。

スポーツのように競う相手や記録などはなく,常に「対自分」で勝ち負けはない。

それがヨガとスポーツの違いです。

 

スポーツ選手の中には,こうした違いに注目して,自分のパフォーマンスの向上のために,

ヨガを取り入れている方もいらっしゃいます。

肉体の柔軟性を高めるだけでなく,自分に打ち克つ心,プレッシャーに負けない心,

何事にも動じない心,過去のトラウマから脱却するため・・・

そうした目的でヨガを取り入れて,肉体と心の双方を強く,最高のパフォーマンスを

目指しているのです。

 

 

 

      スポーツ         アーサナ(アサナ)
やり方:  動的,早い動き,反復,疲労    静的,ゆっくりとした動き,安定と保持,快適
エネルギー :   消耗       保存
効果:   緊張,肉体疲労        弛緩・落ち着き
影響:  筋肉・呼吸・循環器系      呼吸,循環器・消化器・内分泌・免疫系
自我意識:  自己顕示,闘争心強化,外的     自我意識の昇華,受容
変化:  停滞から活動へ

    活動から落ち着き・平穏へ

 

なんとなく,スポーツとの違いはイメージできたでしょうか?(*^_^*)

次回は,ヨガとストレッチの違いについてお話したいと思います☆