通訳ガイドの法改正

先月のニュースになりますが、

通訳案内士、いわゆる有償での通訳ガイドが、資格なしでもできるようになる法改正案が可決されました。

通訳案内士は国家資格で、合格率が21.3%(10か国語の平均)と、まぁ易しくはない試験です。

現在の通訳案内士登録は約2万人、観光客の増加に追い付いていないというのが理由だそうで。

 

自分自身、一応勉強してガイド資格を取ったわけですが

個人的には、この法改正には大賛成です。

観光通訳協会は、ガイドの質の低下を懸念しているようですが

言語を仕事にする分野で、実は国家資格が必要なのは旅行者相手の通訳だけなんですね。

翻訳も会議通訳も、同時通訳ですら資格は必要なく(民間検定はありますが)

実力と実績で仕事が決まっていきます。

 

通訳案内士の試験には、専門言語の試験の他、日本の歴史と地理、一般常識の筆記試験もあり

日本の歴史にめっぽう疎い私は、中学の歴史の教科書を買ってきて勉強したりしましたが

なかなか負担感のある試験です。

にしては、実際ご案内するのは、東京近郊に住んでいれば当然この近辺になるわけで

私も関西や九州などに同行することもたまにはありますが

それよりも関東の文化財や歴史に関する知識を深く得る方がよほど有意義です。

であれば、地元のことをよくご存じな方の方が案内に向いてますよね。

英会話がぺらぺらじゃなくても、地元を知ってもらいたいという気持ちと知識があれば

その方がよほどいいおもてなしになると思います。

 

もちろん、ある程度の英語力は必要になりますし

お金を頂く以上、案内する内容については事前準備もより必須になりますが

無償でのボランティアとはまた違う気合というか、

お仕事として行う緊張感は、その分終わった後の充実感や向上心をより多く与えてくれます。

改正法の施行の時期は未定のようですが

これを機に、おもてなしの気持ちあふれるガイドさんが増えるといいなぁと思います。

 

…じゃあ、ガイド資格をとっても意味がない?

いえいえ、やはり語学力や知識を示す一定の基準にはなりますし

その資格と評価に値する力を身につけなくてはという気持ちになりますよ♪

チャレンジ精神のある方は、是非目指してみてください。

試験は年に1回。目標があると英会話に向き合う姿勢もまた変わってきます。

ただし、勉強は結構大変です。脳トレと考えて是非! Go for it!!