外国人と共生するということ

先週の国会で入管法の改正法案が可決されましたね。

法案そのものや審議についての良しあしはさておき

少子化に歯止めがかけられない日本の現状を考えれば

個人的には外国人労働者が日本に増えることはもう避けられないんじゃないかと思ってますが

日ごろ、普通の人よりは外国人に接する機会が多い身として

受け入れ態勢が整わないまま進めることについては、やはり気になります。

 

以前エピソードとしてご紹介したことのある、日本在住18年のアメリカ人の友達は

現在永住ビザを申請中で、書類作成を手伝ったのですが

その書類の面倒くささといったら、本当にこのデータが必要?という感じでしたし

彼女は申請が3回目、でも以前2回が却下された理由もはっきりせず

おまけに申請から結果が出るまで半年以上かかるそうです。

何をそんなに時間をかけて審査しなくてはいけないのやら…

もし申請数に対して労働力が足らないのであれば

今回の法改正で、ますます時間がかかるのは想像に易い気がします。

 

私の友達には、日本で働くことが夢という人が少なからずいます。

その中には、実際に日本に来て、日本語学校で学びながら就職活動をしている人たちもいて

でも今年、その中の1人が資金が尽きて帰国しました。

明日彼女が帰るという日、一緒にごはんを食べて

日本にいた一年間、いかに楽しかったか、でも仕事ができなくていかに残念なのか

終電間際まで話してくれた内容に、とても考えさせられました。

 

もちろん、お金を稼ぐことが第一目的で日本に来る人もいるのでしょう。

でも彼女のように、本当に日本が好きで、日本に憧れて、働きたい人も少なくありません。

外国人が増えれば、今までのような日本人の間でのみ通じる暗黙のルールも通じない人が増えて

トラブルも増える、だから不安、そういうことも現実にはあると思います。

法律や手続きはお役所のことなので、私があれこれ言えるものではないですが

でも少なくとも、今より少しだけ、外国人と接する機会のある人が街中に増えれば

考え方や習慣の違いが理解できて、それを考えながら接することで

少しずつ共生する方法を考えられるんじゃないかと思うのです。

 

そのためには相手の文化を理解することが必要で、私がクラスで一番伝えたいのはそういうこと。

具体的に行っているのは英会話のクラスですが、

文化の違いについて少しでも理解が広まるように

それをもとに外国人に接したり、考えたりすることで、少しでもよりよい関係が生まれるように

そう願って、毎日クラスの皆さんの前に立っています。

 

伝わっているといいな。