きれいな日本語に直さない

私の作る教材では、意識的に、ちゃんとした日本語訳をあまり付けません。

1つは、日本語を見るとわかった気になってしまうというのがあるのですが

何より日本語と英語の違いに慣れて頂きたいからなのです。

 

日本語の、主語、目的語(&その他)、述語の順番のとおりで考えてしまうと

英語の、主語、述語、目的語(&その他)の組み立てでの文章がうまくでてきません。

「りんごが食べたいなぁ」という英語を日本語に直そうとすると

「apple」がまず口をついて出てしまったり、

加えて、日本語では主語を抜く文章が特徴なので

主語である「I」を抜いてしまったりする方が非常に多いのです。

(日本語からは私なのかどうかがわからないのも大きなハードルですが)

 

なので、英語の文章を前から順番に飲み込んでいって、雰囲気で理解するのをお勧めしています。

You should ask the departure time at the ticket counter. なら

あなたはきいたほうがいいですよ / 出発時間を / 窓口で

として、あとはその様子を頭に浮かべてもらえたらOK。

「窓口で出発時間を訊いたほうがいいですよ」という、ちゃんとした日本語にする必要はありません。

様子の場面が頭にでれば、理解できたということですから

コミュニケーションの手段としては十分です。

逆に、日本語の語順に直してきれいに整えようとすると

かえって英語で話すことへの阻害にしかならない気がします。

 

日本人は真面目な方が多いし、そういう教育を受けてきているので

きっちりした日本語訳にしたがる人も多いようなのですが

翻訳ではなく、コミュニケーション手段として英語をやろうというのであれば

ちゃんとした訳にするクセをなくす方が、より話すことへの近道になります。

その場面が頭に浮かんだらOK、

英語をお勉強されている人は、日本語訳をつけない方法をおすすめします。