「英語で言える」と「聞ける」の間のハードル

旅行クラスの生徒さんは、やはりご自分で旅行に行かれる方が多く

旅先での自由時間に英語を使ってみて下さり

「このフレーズ通じたんです!」と嬉しそうにご報告をもらうことが多いのですが

それとセットで言われるのは

「でも相手にぺらぺらーって言われちゃうと、わかんないからパニックになっちゃう」

そうですねー。言えることと聞けることの間には、また1つハードルがあります。

 

いつも申し上げているように、英語を話せる・聞けるようになるには近道はなくて

時間をかけて音に慣れていくしかないのですが

1つは、発話の際も、英語の正しい音とリズムを意識するようにすれば

聞き取りにも必ず役に立ちます。

station をステーションではなく、ステイシュン

join us をジョイン アスではなく、ジョイナスと発音するという、あれです。

その上で、じゃあ聞き取りができるようになるには?というと

これはもう、回数しかないんです。

クラスでは時々リスニングの時間も設けていますが

まず始めに何も見ずに聞いてもらうと、「わからないわー」

でもプリントを配布し、会話を練習した後で再度聞いてみれば、「あ、聞こえる!」

聞いたことのあるフレーズ、言ったことのあるセリフは聞こえるんです。

つまり、聞いたことのあるフレーズを増やせば聞こえるという単純なこと。

たくさん聞いて、正しい音でたくさん発話すれば、必ず聞こえるようになります。

 

… って、そんなに時間がかかるのかぁ とため息が聞こえそうです💦

でも、通訳士になるわけじゃなし、少しでも聞こえてくれば楽しいと思いますよ。

完璧を目指さず、昨日より1つでも聞こえるフレーズが多くなっていたら、それで十分。

あと、あまり真面目に、1つの単語も落とさずに聞こうと思わないこと。

a や the などの冠詞、in / on / at などの前置詞、this / thatなどの代名詞は

ほとんど聞こえないようにしか発音されません。

だから聞こえなくて当たり前、それよりもポイントとなる単語を聞き取って

全体の意味を把握できればOKと割り切るよう意識してみてください。

文を復元することが目的ではなく、意味がわかればよいのですから。

受験ではない英語の勉強は、これくらいゆるい意識のほうがうまくいくと思います。