ことばは文化①

英会話のクラスで大切にしていることはいろいろあるのですが

そのうちのひとつが、会話は文化を反映しているのだということ。

 

旅行英会話では、もちろん海外旅行で使える例文を重点的にやりますが

しつこいくらい繰り返すのが、Thank you と please です。

あたりまえと思われるかもしれませんが、いざとなるとすっと出ないもので

「要らない」と言いたい時、「No」で終わらせるのと「No, thank you」と言えるのでは

印象がまったく違います。

英語圏のみならず、会話にこの2つをつけることを小さい頃からしつける国は多いです。

どうせなら、旅先で会った人に気持ちよく感じてもらえる会話にしたいですよね。

ついでに言うなら、「にっこり ^-^」もとても大事なんですが。

 

あと、習慣を知って頂くことも大事で

例えばホテルのスタッフ、スーパーのレジのお姉さんなども

顔をあわせれば「How are you today?」などと言ってきます。

深い意味はまったくないんです。日本でいえばいらっしゃいませにあたるくらいのもので

生真面目に「えーっと、今日はちょっと体調すぐれなくて…」とか考える必要なし。

反射的に「Fine, thank you」と言っておけばそれで終わり。

クラスでは「How are you?」は「山!」と言っている、だから「川!」と答えてください と言っています。

 

というのは、私の経験で、以前アメリカのホテルで朝食に降りた際、スタッフに話しかけられて

寝起きということもあり(言い訳ですが…) ぼーっとしてて意味が取れず

「Excuse me?」と聞き返したところ

「HOW   ARE  YOU  DOING  TODAY?」と一語一句区切って言われてしまい

そうねここはアメリカだもんねいらっしゃいませ的にこういうこと言うもんね…

などと考えつつ、非常に恥ずかしい思いをしたことがありまして。

文化的にこうだという事前知識があれば、聞き取れる確率も飛躍的にあがります。

会話ですから、相手の言うことがわかるのも大事なのですが

文化的背景の知識を持ったうえで、こういうことを言うかも という予測を持っておくことが

会話を理解する上で案外重要だったりします。